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ふたりになりました。


 鎮魂の光、夜の祭典。 荘厳ささえ漂わせるその輝きを二人で眺めている最中に、蜜琉が不意に江間を見上げて告げた。あのね、言わなきゃいけないことがあるの。
 真剣な顔で見上げられ、何を言われるのかと少し不安になる一方で江間はふと思う。服の端をつかまれて、こんなに近くで。恋人みたいだ。
 幸せな錯覚は、今が初めてではなかった。だってそうじゃないか、GTへ行ってゾンビを潰すでもなく戦争に行くでもなく、他愛なく笑いあって遊びまわって、楽しくて、二人だけで。
 まるで付き合ってるみたいじゃないか?
(―――――それでも、)
 それでも蜜琉は自分の彼女ではないし、今はたまたま近くにいてくれるけれど、いつかひらりとどこかへ(それこそ蝶のように!)行ってしまう時がきたら、自分にはきっと捕まえることは出来ないだろう。
 万一捕まえてもてのひらの穴からすり抜けてしまうだろう、指だけで捉え続けることなどできやしない。きっと自分の指では握りつぶしてしまう。
 だから。


「良将ちゃんに好きな人がいてもいいの、あたしね、良将ちゃんが一番好きよぅ」

 だから蝶のほうから舞い降りてきてくれるだなんて、思ってもいなかったのだ。









 耳から入った言葉が鼓膜を震わせ電気信号となって脳に伝達され、さらに江間の意識がその意味を理解するのに実にたっぷり10秒はかかった。

「…嘘ォ」

 ようやく出た第一声はわりと駄目な感じで、蜜琉がショックを受けた顔をする。

「う、嘘ってなによぅ!」
「…怒ってたんじゃねェの!?」
「怒ってなんかないわよぅ!初耳だわ!」
「え、え!? だって! 店長最近ちょっとオレのこと避けてなかった?」
「そんなの、避けてる人誘ったりするはずないじゃないの!」
「前より目ェ合うし、てっきり見張ってるのかと」
「そ、それは…!」

 何故か言葉につまった蜜琉があわあわと目を泳がせる。

「だから…そんなの、だって」

 分かるでしょう、と頬を真っ赤に染めて蜜琉が俯く。分かってよぅ、ともう一度言われて今度は江間が赤くなった。理解したらしい。
 何か言おうと口を開きかけるが、しかしこれも蜜琉のほうが早かった。

「…でも良将ちゃんは、…他に好きな人がいるんでしょう?」
「…は?」

 そういえば先ほどの爆弾発言の時も、そんな言いかたをしていたような。
 江間からすればどこをどうしてそんな結論になったのかという
 それでも伝えたかったの、良将ちゃんを好きだと思ったこと、ちゃんと言いたかったの

「ちょ え!? 待って、誰のこと言ってんの!?」

 慌てて制止すると、その勢いに驚いたように蜜琉が瞬く。

「…だって、大事な人がいるって言ってたじゃない? だから、その人が良将ちゃんの好きな人なんだと思って…」

 大事な人。
 言われて咄嗟に浮かべたのは銀誓館で出会った人たちだ。けれどそんな風に誤解をさせるような相手がいただろうか。とりあえずざっと大事な友人たちを思い浮かべてはみたけれど、恋愛のそれと誤解させるような行動をとった覚えも、蜜琉にそんな風に思わせぶりに告げた覚えもない。
 まさかとは思うけど野郎じゃねェだろうな、と一瞬脳内探索の範囲を広げた江間は、そこでようやく11月の件を思い出した。忘れていたわけではない、忘れもしない―――そうして思い当たる。
 デライラのことか。

「――――あ、あの人は! その、オレの…育ての親?みたいなもんで!」

 育ての親。恋ではなかったにせよ焦がれて焦がれた相手の一人だ。言葉にしてしまうとひどい違和感がしたが、それに構っていられる状態ではなかった。
 本当のことではないが、嘘でもない。

「ずっと世話になってる人で、でもそんな、恋愛とかじゃなくて」

 昼ドラまっさおの愛憎の泥沼でしたとは死んでも言えない。
 ついでにそれを恋として考えるのならば、完膚なきまでにふられている。しかも引導として半殺しのオマケつきだ。色々と痛々しい。
 しかしそれもまた、学園に来る前の話。

「だってそんな、好きな人って、店長以外に誰がいるっていうのさ…!」
「う、うそ!」

 今度は蜜琉が首を振る番だった。

「うそうそ!」
「嘘じゃねー! ずっと前からゆってたじゃんオレ!」
「し、知らないわよぅ…!」
「好きって、綺麗だって言ったもん! 何回も言った!」
「本気で言ってたの!?」
「何だと思ってたのさ…!!」

 江間は脱力する。知った上で流されているのだと思っていたからこそ、直接ぶつけて今の関係が壊れてしまうのを躊躇っていたのに。
 がくりと肩の力を抜いた江間を見て、蜜琉はうろたえたように口元に指をあてる。

「だって、だって、…え?」

 記憶を辿るかのように動きを止めて数秒、無言で俯いたその白い耳が、ふわっと赤く染まって眩暈がした。
 聞き間違いでなければ、自分が一番好きだと蜜琉は言った。
 本当なんだろうか。今までみたいに言葉を鵜呑みにした瞬間に、怖くて嫌なものが牙を剥いて笑ったりはしないだろうか。
 望んでも、いいのだろうか。

「…もし店長が、嫌でなければ」

 寒さのせいでなく耳朶まで赤くして、江間は必死で言葉を紡ぐ。

「…オレが店長のでっ、店長がオレのってのは駄目かなァ…!」
「う、うん…」

 どちらからともなく微笑んだ。
 薄い暗がりに常に潜むそれに気を取られる事なく、江間は手を軽く差し出す。そうするのは当たり前のことだと思わせるような自然さで。
 何も掴めないと思い込まされ、やがては自分でもそう思い込んだ痛みの象徴。
 伸ばしても届かないと思いつつ伸ばしてしまう性分、それでもいいからここに在ろうと決めた霜月の終わり、そして今。




 蜜琉は手をとってくれた。
 まるで、痛いことなど何もないと錯覚してしまいそうになる笑顔で。


















…んで!
カラオケオールして、次の日は大阪で遊んで帰ってきたんだぜ!
えっと…ごめん無理もうホント無理、
これ以上何しゃべってものろけになる、
ああもう信じられねェ反則だあの純情っぷり…!
勝てるか! 
あーくそ、かわいーなもう!(逆ギレ)


あーその、てなわけで!
遅ればせながらっつーか、ご報告っつか。
半年ごしの片思いが通じまして、店長とお付き合いできることにナリマシタ。
や、もう既に散々おめでとって言ってもらえたり、からかわれたりしたあとだから
ホント今更なんだけどねェ!
宇津木に至っては大真面目に鯛のおかしら付きとかくれたりとか
オレこんなん本で読んだことしかねーよ!! 味も結構おいしーねこれ!
碧落教室で死亡フラグだ死亡フラグだってカウ除く全員に言われたりとかしたんだけど、
そんなこと気にしない!!

だって好きって伝えても怒らねェって!
オレんとこ戻ってきてくれるって、
オレのって言ってもいいんだって!
(キラッキラしている)

どのくらいオレのかっていうと、
……半分…は流石に多すぎるか…
4分の1?
…8分の1くらいはオレのって言ってもいい?
いいかな! いいってことにしとく、そんくらいはオレのなの!
多分今のオレ、ノコノコもぶつかっただけで倒せるんだぜ…








泣きそう。


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コメント

この記事へのコメント

Q.何だと思ってたのさ A.冗談だと思ってました 

だって色んな人に好き好き言ってたもの!!!

い、いやーーー!!!!!!

ば、ばか!ばかーーーーー!!!(思い出して真っ赤になって脱兎の如く逃走)

今更わざわざここに書き込む私だ

あけましておめでとう煮汁!!
昨年は遊んだようであまり遊んでいないな。今年は存分に遊ばせて貰うぞ!!
しかし本当に今更だがお…(プッ)おめでとう…!!
いやもう今読んでもニヤニヤ笑いが止まらなくてな…思わず書き込んでしまったのだ!!すまん!
いやもうほんとに…!!しかも蜜琉のコメントももうこれお前はゴホゲホ!!!(笑いが止まらない)

知っての通り、彼女はカフェの店長だが…同時に戦闘楽団の大事な団員でもある。
貴様が彼女に相応しい男かどうか…
見極めさせてもらうぞ!主にGTで!わはははは!(連行フラグ)

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