2017/08
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…………

平日の夜はまあ、
大抵は本読むかゲームするかしてるわけですが。
今日もオレは例によって、ごろごろと本を読んでたわけです。
律儀な骸が葛餅の礼にって綺麗な栞くれたんで、
折角だから使いたくって指輪物語
すげーなコレ、特に序文のまだるっこしいことまだるっこしいこと…
映画で知ってるフロドも出てねェうちに3回くらいうとうとしてたら、

物凄い勢いの足音を聞きつけた。

向こうから走って近づいてくる音に、体が勝手に緊張する。
足音は軽い。リズムは早い。
まだ子供か、体重の軽い女―――ぼんやり推測してたら

オレの部屋の前で止まる足音。

顔を上げたのと部屋のドアが叩かれたのは同時、
その次の瞬間物凄い勢いでドアが開け放たれた。
「なァっ――――!?」
ちなみにオレの部屋、ほとんど鍵空いたまんま。 
盗るもんねェし、家の前人通るだけでオレ起きるし。


押し込み強盗にしては少々勢いが良すぎるぐらいの速さで飛び込んできたその物体は、一瞬で靴を脱ぐと一気に部屋に上がりこみ、オレの前でジャンピング土下座をかまし――――

物体が静止してやっと気づいた、見覚えのある骨が傍にいる。つまり、

「…チャーコ!?」

お前どうした、という言葉は喉に消えた。
だって夜遅ェわなんかちょっと髪の毛濡れてるわ、
本気で何かあったんじゃと青ざめた瞬間、
何か喋ってたチャーコは、最後に叫んだ。


「【人志松本のすべらない話】見せてくださいでスーー!!」





で、奴はものっそ真剣な顔で、テレビを見ているわけですが…
何がなんだか…。
そしてオレは、ロフトの上からぼんやりとチャーコのつむじを眺めているんだけどさァ…





………。



………



こ、こいつ……



…あんだけ皆が心配してだな。
他の結社の方々のお誘いも断って、
カフェの皆で二階の部屋使えっつっても、
家直るまでのちょっとの期間でも
迷惑ンなるのヤダっつって頑固に灯台に居座って、

で、勝手に帰るから放っておいていいのでテレビだけ見せろって




てめー…(地獄の底から轟く声で)



頑固なのは知ってる。
遊びに来るのは全然構わねェ。
そんで多分、チャーコなりの甘えなんだろうって思うんだけど。

皆がなんで鍵もねェ灯台はヤバイ止めろつってんのか、
なんでオレがいる状態の部屋の寝泊りはやべえのかとか…
本気で分かってねーだろお前!!
つーか分かってたらもっと怒るぞ。


そんでもってお前は、この折に迂闊にもオレのところへやってきたわけだ。
…飛んで火にいる夏の蟲。
おっと蟲飼ってんのはオレか、夏の虫とはこのことだ…


オレが 灯台に 帰すと思うか?



オレはもそもそロフトを下りて、静かに床に足をつけた。
クローゼットの中には、ネロが置いてくやべェもんとか、
GTで拾ったロープだの手錠だのあるんだけど、
その中からオレは目的のものを見つけて取り出す。
裁縫箱。

「チャーコ、ちょっと手ェ貸して」

不思議そうな顔してるチャーコの右手に糸を巻きつけて、こっちはちょっと余裕とって結ぶ。
ぐるぐるぐるっとかなりの余裕とって、片方はロフトベッドのパイプに。
…よし。かたむすび!
はいオッケー、財布とIGCと携帯…だけありゃいいや。


(ぐるっ)


いいかチャーコ
追っかけてこねえこと。
灯台に戻らねェこと。
朝ンなったら糸切りに戻ってくるから、
それまでここでベッドか寝袋使って寝ること。
寂しいなんて知らね、反省しやがれ。


糸切ったら本気で怒る









届け俺の蟲の知らせ奥義。とか念じながら
教室で強制的に交換したアドレスにコールした。
7回目くらいで繋がった瞬間、有無を言わさず用件だけ告げる。

「GT行きませんか」

自分でびびるぐらい低い声が出た。
一人でチャリを扱いでいる間に、随分落ちていたらしい。

電話口の向こうで少しだけ、首をかしげるような間があった。

『構わないよ』

短く、快諾の答え。
昼間教室で話すときと、全く変わらない声に笑い出したくなる。
オレが何をしてもきっと何も変わらない人、
あまりにも分からない、遠いようで近いようで不思議な人。
オレはこの人との魂の距離感に安心する。

「…学校近くで待ってます」
『あは、珍しい時間だね、まあいいけど!』

今度こそオレは笑って、電話を切った。



そんなわけで


ゴーストタウン・国際アザレア交流センター巡り
朝までコース発動
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コメント

この記事へのコメント

Σ(・ω・;;;)

(千夜呼は本気で怯えている)
(だがとりあえず、しっかりTVラストまで見た)
(爆笑しつつ思い出して青ざめた)

…チャコ家主追い出してしまったでスー!!!
じっちゃんや仏様やエマちゃんに怒られるです……。
でも、でもめったに放送されない【すべらない話】を見逃すわけにはっ、くっ!!

(がくがくしつつ、部屋の隅っこに座ってエマちゃんの帰りを待っている)

お前…

…たァいま。

(糸引きちぎってしゃがむ)

…チャーコ、あのさァ。
お前さ、オレが家追い出されて怒ってるよーに見えるんか…
追い出されたなんて思ってねェ。
全く。全然。
だーら言ってんじゃん、そんなんどうでもいいんだって。

でも通じねんだよなー…
お前ほんっと、この話題は斜め上の解釈するもんなー…

(ため息)

…わーった。
どうにかしろなんて言わねェよ、
オレも今眠くて頭まわってねェし。
とりあえず、学校いこ。

(怯えきって震えている)

ご、ごめ、なさいです。
チャコ、おうち、いったん帰ります…です。

Σ!?

うちって ちょ


待てーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!


(逃した)


…あーもうっ!

あのなあ、オレはお前が外に出してる部分を
かろうじてちょっっっと読み取れてるかどうかってくらいで、
察せる範囲なんてタカが知れてるし、
オレは基本的に誰の気持ちも分かるはずねェって思ってる。

だから言わなきゃわかんねんだよ。

話もしねェで逃げられたら、
どうしようもねーだろうが!

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