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【1.5】 然れども意味はなく

昔話するよ。
オレがちっさい、今よりもっと小さかったころの話。

バラクーダの近くに墓地があってさ、
訓練場の後ろの、林抜けたところ、歩くと足が沈む落ち葉踏んで、
一気に駆け抜けるとだだっぴろく広がる、一面 graveyard。
ざーっと見渡す限り草原で、
ぽつぽつと石碑があって、プレート型とか、棒状のとか、ホントいろいろ、

すごい明るいのな、何も光をさえぎるものないし、静かだし。
すかーんと晴れた日もあったし、
うす曇の向こうから光がさしてる日もあった。
雨の日はあんまり行かなかったから、よく知らねェけど。

墓守りのおっちゃん優しかったから、
オレ7つか8つぐらいだったかな、しょっちゅうそこにいってたんだよねェ。
鍵のかかんない部屋よかよっぽど安心だったし、
いつも赤ちゃん抱いた女の人いたしね、
オレの白燐蟲ってその人からもらったんだけど…って、え?
何でそんな話するのかって?


――――なんか思い出すんだよね、菫センパイ見てると。








というわけで、質問ぜめにしてみました。


10月15日 
碧落教室にて、鬼頭・菫と江間・良将。

「菫せんぱーい、何してんのー」
「『声』書き留めてるだけ!」
「誰のこえー」
「んー、親愛なる友人!」
「あー、デテックル星の人たちとか?」
「デテックトル二十二次元人もいるよ!」

(あ、その人よく聞く)

「どこで知り合うのその人たち!」
「さあ、分かんない。話し掛けてくるから!」
「おとこー? おんなー?」
「どっちも、どっちでもないのも!」
「その人たち、たくさんいるの?」
「うん、沢山! だから私もよく覚えてないのも沢山!」
「んないっぱいいるの!? …でも皆ともだち、」
「うん、『声』はそう、沢山、どうしようもないから友達!」

(どうしようもないから友達って、)
(なんかアレだね、ゾンビ怖いからゾンビになっちゃえみたいな)
(そんなふうに聞こえるんだけど)


「…ホントは聞きたくねェの?」
「ううん? 菫には聞こえるものだもの。聞こえないと困るじゃない!」
「こまる…なんか役に立つこと教えてくれたりすんの?」
「特別役に立つって訳でも無いと思うけどねぇ。別に私は彼らの言葉に従って動く訳でも無し!」
「でもメモる、」
「だって、そうしないと煩いじゃない」
「メモっとかないと、うるさくなるの?」
「頭の中で回って反響して大きくなって、どっかに出さないといけないでしょ?」

(頭のなかでぐるぐるまわって響いて、どっかに出さないと耐えられない?)

「――――それって、」

(それは、その声は、)
(あなたの、)


「…どんな声してるの、そのひとたち」

(ふと止まる、考えるように、何か探るように)

「……分かんない」

(分からない、)

「沢山いるからね!」

(真昼の墓地、)
(ただすかんと晴れた、馬鹿みたいに明るい、何もない空、)


「…それってさ、菫センパイからも話しかけられるの?」
「うん。話しかければ誰か答えてくれる時もある!」
「なかよしとかいるの、」
「仲良し……さあどうだろう、あんまり考えた事ない!」

(聞けば聞くほど曖昧、)
(でもこの人が聞こえるというのなら、)
(それは間違いなく、聞こえているんだろーね、)


「…まあ友達いっぱいいるのはいいことだよねェ!」
「……ま、そうかもね!」


(ああ、そっか)


この人彼岸に片足突っ込んでるのか。








「アイヤ! 菫さん、江間クン、お話中ネ?」
「あ、むくろだー」
「いや、別にっ?」

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